フジ NAOMI DISCは買い?|無印ナオミとの違い・スペック・ジオメトリ

結論
- NAOMI DISCは日本のフジのアルミロード。A2Sアルミのバテッドフレームにフルカーボンフォーク、SORA R3000(2×9速)、テクトロの機械式ディスクという構成です。
- ジオメトリは無印NAOMIと完全に同じで、リアセンター410mm・短いヘッドのレース寄り。ディスク版は12mmスルーアクスルで剛性が上がり、よく止まります。
- 一方でBBはオクタリンクからスクエアテーパーに、重量は1kg以上増えていそうで、価格は約2万円高い。初めての人ならディスクが無難ですが、どちらも完成度は高いです。
「フジのNAOMI DISC(ナオミディスク)がいい感じにまとまっている。デザインもかっこいい。値段は他メーカーのクラリス組より少し高いけれど、デザイン料だと思えば払える」というコメントをいただきました。ナオミディスクは以前に動画で詳しく取り上げたことがあるので、その内容を振り返りながら、無印(リムブレーキ)のNAOMIとの違いと、結局どちらを選ぶべきかをまとめます。
Q. FUJIってどんなブランド?
実は「フジ」には3つの段階があります。
- 最初のフジ:明治時代に岡崎さんという人が立ち上げた会社です。最初はイギリスから自転車を輸入していましたが、第一次世界大戦で輸入が止まり、「じゃあ自分たちで作ろう」と国産化。これが大成功し、東南アジアにまで輸出していたそうです。その後アメリカ市場にも進出しましたが、1980年代に一度潰れてしまいます。
- アメリカのフジ:フジのブランドを買い取ったアメリカの会社です。ロードもマウンテンバイクもある、今も続く普通の総合自転車メーカーです。
- 日本のフジ:アメリカのフジの日本部門です(「ジャパンフジ」は私が勝手にそう呼んでいるだけです)。かなり独自の路線を走っていて、それが成功し、逆にアメリカのサイトに日本発のモデルが載るほどだそうです。
今回のナオミディスクは、この日本のフジの製品です。
Q. 無印のNAOMIはどんな自転車?
ディスクではないほうのNAOMIは、めちゃくちゃよくできたアルミロードです。ジャイアントやメリダ、キャノンデールといった大手のアルミロードと比べても、スペックで見劣りしません。しかも重量では勝っていて、公称8.9kg。BB(ボトムブラケット)はライバルよりワンランク上のオクタリンクを使っています。
純正ホイールも特徴的で、25Cのタイヤがやけに細くシュッと見えます。かなり細いリムだという話もあります(公式情報ではありません)。無印NAOMIは別の動画でまるごと1本取り上げているので、気になる人はそちらもどうぞ。
Q. NAOMI DISCのスペックは?
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サイズ | 6種類 |
| カラー | マットブラック、グリッターグレー |
| フレーム | A2Sアルミ(バテッド加工で軽量化) |
| フォーク | テーパード形状のフルカーボン |
| ヘッド | 上1-1/8、下1-1/2のテーパード |
| BB | スクエアテーパー |
| クランク | FSA Vero、50-34Tのコンパクト |
| 変速 | シマノ SORA R3000(2×9速) |
| スプロケット | 11-28T |
| ブレーキ | テクトロ Lyra MDC500(機械式ディスク) |
| ハンドル | アルミ、クラシック形状 |
| シートポスト径 | 27.2mm |
| ハブ | 12mmスルーアクスル |
グリッターは「キラキラ輝く」という意味で、ラメのような感じです。マットカラーは補修がしづらいとも言われますが、実物はとても雰囲気があります。
SORAの2×9速で足りる?
はっきり言うと、2×9速あれば大体のことはできます。11-28Tは2×11速の11-34Tよりずっとクロスしていて、平地では使いやすいです。いちばん軽いギアは34×28で、比は1.2ほど。乗り込んで体が絞れてくれば、これでだいたいどこでも登れると思います。カセットも11速の半額以下です。ただし、これは私の感覚です。最初から2×11速のワイドなギアに乗っている人は、スカスカに感じるかもしれません。
ブレーキの注意点
テクトロのLyra MDC500はワイヤーで引く機械式ディスクです。評判がよく、安いモデルからの交換先としてもよく名前が挙がります。ただ、パッドとローターの隙間が狭く、調整がシビアで音が出やすいという話もあります。擦れて音が出たら、調整方法を書いた詳しい人のブログを参考にしてください。
ハンドルとその他
ハンドルは最近主流のコンパクトなドロップより少し丸みのあるクラシック形状ですが、極端に深いわけではないので違和感なく使えると思います。ステムとシートポストもアルミの標準的なもので、27.2mmはごく普通のサイズなので、将来カーボンに替えるのも簡単です。弱点を無理やり挙げるならホイールくらいで、価格を考えれば妥当です。バランスの取れた、文句の付けどころがないモデルに見えます。
Q. ジオメトリはレース向き?
ジオメトリは無印NAOMIと完全に同じで、どのサイズも数字が一致します。私ならこのサイズ、という515サイズで見てみます。
- トップチューブ(水平換算):515mm
- リアセンター:410mm
- ホイールベース:985mm
- BBドロップ:70mm
- シート角:75°、ヘッド角:71°
リアセンター410mmは、レースバイクとほとんど変わらない短さです。ヘッドチューブも短く、ハンドル位置を低くできるので前傾を取りやすく、スプリントや巡航でポジションを出しやすい。ハンドル低め、リアセンター短めで全体にコンパクトという、極めてレースバイク的な寸法です。一方でフロントセンターだけはやや長めにとってあり、短いリアと長めのフロントの組み合わせが乗り味のバランスにつながっているそうです。サイズの考え方はロードバイクのサイズ選びもどうぞ。
Q. 無印とディスクは何が違う?
よくなった点
- 12mmスルーアクスルで剛性が上がった(ジオメトリは同じでも乗り味は変わるはず)
- シートピラーまわりの形状が変わり、突き上げを吸収しやすくなっていそう(ここは想像です)
- シートチューブ下のくびれが素敵で、見た目は間違いなくかっこいい
- ヘッドまわりが現行規格になった
- ディスクブレーキで本当によく止まる
悪くなった点
- BBがオクタリンクからスクエアテーパーに(コストの問題でしょう)
- ホイールが凝った特別なものから普通のものに
- 重量が増えた。無印は52サイズ相当で実測10.1kg前後というコメントを見かけました。サイズが揃わないので正確な比較は難しいですが、ディスク版は1kg以上重くなっていそうです
- 価格はディスク版が2万円ほど高い
Q. 結局どっちを選ぶべき?
純正状態の軽さだけで言えば、無印のほうが好みです。オクタリンクと面白いホイールも大きな魅力です。一方で、ディスクブレーキは本当によく効きます。リムブレーキ派の人間でも認めざるを得ない性能で、値段差を込みで考えても、ディスクのほうがいいのかもと思う瞬間があります。
正直に言うと、どちらも魅力的で選びきれません。それだけ両方ともよくできているということです。スペックから言えば、特に初めての人が今から買うなら、たぶんディスクを選ぶべきでしょう。ただ、スポーツ自転車はパートナーです。スペックも大切ですが、それだけで決まるものでもありません。見た目や気持ちも含めて選んでください。
まとめ
無印NAOMIは軽さとオクタリンク、特別なホイールが魅力。NAOMI DISCは剛性と見た目、そしてよく効くブレーキが魅力です。ジオメトリは同じレース寄りの寸法で、どちらもアルミロードとしてかなりの完成度です。迷ったら、どちらを選んでも後悔しにくい2台だと思います。
よくある質問
NAOMI DISCと無印NAOMIのジオメトリは違いますか?
同じです。どのサイズもフレームの寸法は完全に一致します。ただしディスク版は12mmスルーアクスルになって剛性が変わっているので、乗り味は違うはずです。
SORAの2×9速で初心者は困りませんか?
2×9速あれば大体のことはできます。11-28Tは段差が細かく平地で使いやすく、体ができてくれば34×28でたいていの坂は登れます。最初から2×11速のワイドなギアに慣れている人は、段数が少なく感じるかもしれません。
NAOMI DISCのブレーキで注意することは?
テクトロ Lyra MDC500は評判のいい機械式ディスクですが、パッドとローターの隙間が狭く調整がシビアで、擦れて音が出やすいと言われます。音が出たら調整方法を解説しているブログなどを参考に調整してください。
動画で見る
この記事の元になった動画です。実際の動きは映像のほうがずっとわかりやすいので、ぜひあわせて見てください。